目次
- 1 受験を志したのは大学院修士2回生の9月でした。その年の春休みには社会福祉士実習に参加し、利用者の方々に対する臨床心理学的な援助の必要性を感じていました。ですが個人的に最も大きなきっかけとなったのは、大学院で同じような研究生活をしながら、精神的な不調を抱えてリタイアしていく院生の先輩や同輩の姿でした。大学院では仏教(真宗学)を専門的に勉強していました。仏教は基本的に自分自身を明らかにする宗教です。とは言えそうした院生の姿を目の当たりにすると、たとえ自分が救われたとしても、同時に苦しむ他者が厳然と存在するではないか、この相矛盾する事実に一体どう向き合えばよいのか、という問いがふいに現れ、頭から離れなくなりました。将来の進路を決め倦ねていた折、「お前は本当は何をしたいんだ」と友人から問われることがあり、その問いを自分なりに反芻するなかで出てきた答えが「臨床心理士になりたい」でした。仏教精神という深さと心理査定などの具体的な援助技術の両方を兼ね備えた臨床心理士となって、一人ひとりの心理的問題の解決・援助に携わっていきたいと考えたからです。そこで今年度の受験を決意しました。
- 2 受験を志してからしばらくは独力で勉強していたのですが、次第に限界を感じるようになり、3月半ばに京都コムニタスの門を叩きました。予備校という体面上、不安を煽られる感じかと思いきや、入塾説明会での井上先生の「半年あれば合格します。大丈夫です。」という言葉にむしろ安心感を覚え、ここを信頼してみようと思い、入塾しました。
- 3 大学院受験には英語と専門と研究計画の3つが必要ですが、私は3つとも均等に力を入れたつもりです。特に英語はコンスタントに注力しました。心理英語に関する参考書を2回通した後は、毎週の英語の授業で出される宿題とは別に、Pubmedやアメリカ心理学会(APA)のHPから論文要約を毎日2、3個抜粋し、2時間ほどかけて訳す日々を過ごしました。また自分の研究計画との関連で、海外の論文を訳したりもしました。分からなかった箇所は、授業外の読み合わせの時間に質問するなどしました。
- 4 専門(心理学)は、あらかじめ基礎心理学と臨床心理学の概論書を5冊ほど読み、専門知識に触れるようにしました。その後は、毎週の授業でキーワードテストがあったので、辞書や参考書を4冊ほど用いて、各キーワードをノートにまとめました。論述や事例問題対策は夏期講習以降に集中して始め、授業外の時間に添削してもらって力をつけました。
- 5 研究計画は、井上先生との面談の中で進めました。私の場合は具体的なテーマがなかなか決まらず、先生からの宿題に応えようと色々調べてくるものの、面談での先生からの質問にうまく答えられず、大変苦戦することになりました。一時は本当に研究計画を作れないのではないかと不安になりましたが、毎夜遅くまで残って先生との対話を続けていく中で、徐々に考えが形になり、なんとか軌道に乗せることができました。
- 6 コムニタスには固定のカリキュラムがないため、一人ひとりのレベルに合わせた指導を受けることができます。ですがその反面、私は、自分が現在どの程度の実力がついているのか、本当にこの勉強法で合格に繋がるのか、といったことに関する不安が付きまといました。しかし面談や授業外指導の中で先生方から何度も励ましていただき、勉強を続けることができました。
- 7 コムニタスの授業で一番役立ったのは必修でした。授業では、大学院受験は大人の受験であり、そのためには自分の中の「~が嫌だから、~できないから、~してくれる/~してくれないから」という思考のエラーを見つけ、そこから離れる必要があることを教えられました。私の場合は、特に「~してくれる/~してくれない」という思考が、普段の生活でも口を突いて出ないかを意識するようになりました。思考のエラーから離れて工夫のできる大人の思考を身につけること、無条件の自己受容、事実を重んじること、必要なことを必要な分だけ過不足なくの姿勢、など様々な事柄が志望理由書や研究計画書の作成だけでなく、本番の面接にも生きたのだと実感します。長い間苦手意識の強かった面接で、相手の言葉を聞いてそれに合わせてしっかり答えようとする態度が身に付いたのも、コムニタス独自の必修授業のおかげだと感じています。こうした全ての要素が相まって、合格に繋がったのだと思います。
- 8 この度3校から合格を頂けたのは、私一人の力でもなく、先生方のご助力だけでもなく、双方の協働関係があったからだと考えています。コムニタスで培った姿勢は、大学院入学後も生きてくると思います。ありがとうございました。
受験を志したのは大学院修士2回生の9月でした。その年の春休みには社会福祉士実習に参加し、利用者の方々に対する臨床心理学的な援助の必要性を感じていました。ですが個人的に最も大きなきっかけとなったのは、大学院で同じような研究生活をしながら、精神的な不調を抱えてリタイアしていく院生の先輩や同輩の姿でした。大学院では仏教(真宗学)を専門的に勉強していました。仏教は基本的に自分自身を明らかにする宗教です。とは言えそうした院生の姿を目の当たりにすると、たとえ自分が救われたとしても、同時に苦しむ他者が厳然と存在するではないか、この相矛盾する事実に一体どう向き合えばよいのか、という問いがふいに現れ、頭から離れなくなりました。将来の進路を決め倦ねていた折、「お前は本当は何をしたいんだ」と友人から問われることがあり、その問いを自分なりに反芻するなかで出てきた答えが「臨床心理士になりたい」でした。仏教精神という深さと心理査定などの具体的な援助技術の両方を兼ね備えた臨床心理士となって、一人ひとりの心理的問題の解決・援助に携わっていきたいと考えたからです。そこで今年度の受験を決意しました。
受験を志してからしばらくは独力で勉強していたのですが、次第に限界を感じるようになり、3月半ばに京都コムニタスの門を叩きました。予備校という体面上、不安を煽られる感じかと思いきや、入塾説明会での井上先生の「半年あれば合格します。大丈夫です。」という言葉にむしろ安心感を覚え、ここを信頼してみようと思い、入塾しました。
大学院受験には英語と専門と研究計画の3つが必要ですが、私は3つとも均等に力を入れたつもりです。特に英語はコンスタントに注力しました。心理英語に関する参考書を2回通した後は、毎週の英語の授業で出される宿題とは別に、Pubmedやアメリカ心理学会(APA)のHPから論文要約を毎日2、3個抜粋し、2時間ほどかけて訳す日々を過ごしました。また自分の研究計画との関連で、海外の論文を訳したりもしました。分からなかった箇所は、授業外の読み合わせの時間に質問するなどしました。
専門(心理学)は、あらかじめ基礎心理学と臨床心理学の概論書を5冊ほど読み、専門知識に触れるようにしました。その後は、毎週の授業でキーワードテストがあったので、辞書や参考書を4冊ほど用いて、各キーワードをノートにまとめました。論述や事例問題対策は夏期講習以降に集中して始め、授業外の時間に添削してもらって力をつけました。
研究計画は、井上先生との面談の中で進めました。私の場合は具体的なテーマがなかなか決まらず、先生からの宿題に応えようと色々調べてくるものの、面談での先生からの質問にうまく答えられず、大変苦戦することになりました。一時は本当に研究計画を作れないのではないかと不安になりましたが、毎夜遅くまで残って先生との対話を続けていく中で、徐々に考えが形になり、なんとか軌道に乗せることができました。
コムニタスには固定のカリキュラムがないため、一人ひとりのレベルに合わせた指導を受けることができます。ですがその反面、私は、自分が現在どの程度の実力がついているのか、本当にこの勉強法で合格に繋がるのか、といったことに関する不安が付きまといました。しかし面談や授業外指導の中で先生方から何度も励ましていただき、勉強を続けることができました。
コムニタスの授業で一番役立ったのは必修でした。授業では、大学院受験は大人の受験であり、そのためには自分の中の「~が嫌だから、~できないから、~してくれる/~してくれないから」という思考のエラーを見つけ、そこから離れる必要があることを教えられました。私の場合は、特に「~してくれる/~してくれない」という思考が、普段の生活でも口を突いて出ないかを意識するようになりました。思考のエラーから離れて工夫のできる大人の思考を身につけること、無条件の自己受容、事実を重んじること、必要なことを必要な分だけ過不足なくの姿勢、など様々な事柄が志望理由書や研究計画書の作成だけでなく、本番の面接にも生きたのだと実感します。長い間苦手意識の強かった面接で、相手の言葉を聞いてそれに合わせてしっかり答えようとする態度が身に付いたのも、コムニタス独自の必修授業のおかげだと感じています。こうした全ての要素が相まって、合格に繋がったのだと思います。
この度3校から合格を頂けたのは、私一人の力でもなく、先生方のご助力だけでもなく、双方の協働関係があったからだと考えています。コムニタスで培った姿勢は、大学院入学後も生きてくると思います。ありがとうございました。