大阪経済大学大学院より古宮昇先生をお招きして、「心理療法のプロを目指すあなたに~一人前のプロになるために大切なことを、実習で学ぶ~」と題して、2015年3月15日(日)、当塾教室にてご講演頂きました。
まず古宮先生が人生で大変重要だと仰っていたものは「価値観」でした。この「価値観」とは、本音で自分にとって大事なことです。人は、自分にとって価値が高い物事に関しては熱心に取り組むので、必然的にその能力が高くなってゆき、知識も豊富になっていきます。つまり、臨床心理士として高い技術や知識を身に付けるには、臨床心理士の仕事に高い価値を持つことが必要になります。
次に、自分自身の価値観を見つけ出すためのワークを行いました。13個の質問に対し(何に時間を費やしていますか、何にお金を費やしていますか等)、答えを3つずつ書き出します。合計39個の回答をカテゴリー分けし、自分の中の優先されている物事、つまり価値を高く置いていることを見つけ出します(例えば、人の役に立つこと、お金等)。それを臨床心理士としての成功といかに結びつけるかが大事だと古宮先生は仰いました。
臨床心理士として成功することが、自分の優先されている価値観を満たすのにどう役に立つのか、ということが見えたら、臨床心理士として成功したくなる、と古宮先生は仰いました。そして、前述のワークで見出した自分の価値観と臨床心理士の成功がどう結びつくのかを考える、という課題を与えて下さいました。その課題への取り組み方について、結びつきを簡単には出せなくなって初めて、本当の結びつきが見出せる、というお話が印象的でした。
最後に、臨床心理士として成功するためには、もう一つ、ものごとを重要性と緊急性でカテゴリー分けしたときに、「重要だけども緊急でないこと」に分類されるようなことを率先してするのが大事だと仰いました。自分の生活の中で何がこれにあたるのかは、課題として自ら見つけ出してほしいとのことでしたが、例えば講演会に行ったり、本を読んで学んだり、セラピーを受けたりすることなどを例として挙げておられました。
古宮先生、参加して下さった皆様、ありがとうございました。